■ 3. 失敗続きの過去と、YouTubeからの贈り物
子供の言葉をきっかけに一念発起した私は、
「本当に髪が生える方法」
を模索し始めました。
しかし、最初から正しい道にたどり着けたわけではありません。
高級育毛剤、SNS広告……試しては挫折した暗黒期
まずは手軽に始められる方法として、ドラッグストアへ走り、棚の中で「一番効果がありそう」に見える、比較的値段の張る育毛剤を片っ端から試しました。
しかし、結果は一切の効果を望めませんでした。
今だから分かりますが、それらはすべて「今ある髪を維持する、頭皮環境を整える」ための育毛剤であって、新しい髪をゼロから生やす発毛剤ではなかったのです。
そんな知識もない当時の私は、ただただ無駄にお金をドブに捨て続けていました。
さらに、当時はYouTubeやSNSを開けば「これを使えば生える」といったそれらしい広告が溢れていました。
芸能人が愛用しているという宣伝文句や、劇的なビフォーアフターの画像を見るたびに、藁にもすがる思いでそのうちの一つを購入し、試してみましたが、結果は同様でした。
それらの商品は、どれも朝晩に頭皮に直接塗布する必要があるものばかり。
最初は必死に我慢して使っていましたが、塗った後はどうしても頭皮がベトベトになります。
朝の忙しい出勤前に塗れば、日中もずっと頭が重く、汗をかけばベタつきが顔に降りてくるような不快感に一日中悩まされました。
「こんなに嫌な思いをしているのに、1ミリも効果が表れない……」
毎日忙しく働いている身としては、このベトベトに耐えながら、効果の出ない作業を継続することは精神的にも時間的にも限界でした。
期待が大きかった分、裏切られた時の反動は大きく、結局は深い挫折感だけが残り、私は再び暗闇に取り残されてしまいました。
ユニクロ紹介チャンネルと、一瞬の「映り込み」
そんな、半分諦めかけていた矢先のことです。
ネット動画を目的もなく眺めていた私は、たまたまYouTubeの「ユニクロのファッションコーディネート」を勧める人気のチャンネルを開いていました。
普段から熱心にチェックしていたわけではなく、たまに見る程度のアカウントでした。
いつものように洋服の紹介動画が流れる中、ふと、その投稿者の方が「実は、過去に薄毛で深く悩んでいた」という自身の体験を語り始める場面に出会ったのです。(ファッションに関心がある方なら、もしかしたら『あの人か』とピンとくるかもしれません)
自分と同じ悩みを抱えていたという意外な過去の話を聞いているうちに、私の心は一気に引き込まれ、画面をとても注意深く見つめていました。
その方は、自身のコンプレックスが解消された喜びをただ素真面目に話しているだけでした。
何か特定のクリニックを宣伝(アフィリエイト)して誘導しているわけではなかったため、動画の中に商品名やクリニックの名前が直接言葉として出てくることはありませんでした。
しかし、画面を凝視していた私の目は、動画の背景に、
ほんの一瞬だけ映り込んだ「あるロゴマーク」を絶対に見逃しませんでした。
今となってはその文字が具体的に何だったのかは忘れてしまいましたが、時間にしてわずか1秒にも満たない、本当に偶然の映り込みでした。
「……今、何か映らなかったか? これって、会社名じゃないのか?」
心臓の鼓動が速くなるのを感じながら、私は動画を数秒巻き戻し、一時停止ボタンを押して画面を確認しました。
「これだ。間違いない」
私はその一瞬の文字を頼りに、ネットの検索窓へ打ち込んで執念深く検索をかけました。
いくつかのページを辿った末、ついに、とある薄毛治療専門のクリニックの公式サイトへと行き着いたのです。
それは、これまで見てきた怪しいSNS広告のどれとも違う、
私の人生を変えることになる本当の入り口でした。
次回4章へ続く。
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